フェイスブックの「メタ」へのリブランド、メタバース系の仮想通貨で上昇引き起こす

　　Yashu Gola

フェイスブックの「メタ」へのリブランド、メタバース系の仮想通貨で上昇引き起こす

　　市場分析

　　フェイスブックが10月28日に「メタ」へとリブランドすると決定し、メタバースを構築する計画を示したことで、同様の仮想世界を構築しようとするプロジェクトが仮想通貨市場で投機的な上昇を引き起こした。

　　独自の経済や通貨MANA、ソーシャルイベントなどを備えた仮想空間を持ったディセントラランド（Decentraland）は、過去24時間で市場評価が14.4億ドルから20.8億ドルに急騰した。ネイティブトークンであるMANAは約45％増加し、1.14ドルになった。

　　MANAは10月29日に日中の高値で1.227ドルを付けた。これは5月18日以来の高値だ。

「メタ」 FOMO

　　トレーダーは、フェイスブックの仮想空間分野への進出を評価し、ディセントラランドに殺到し始めた。メタ（フェイスブック）のであるマーク・ザッカーバーグ氏は、今回のブランド変更に伴い、今後は「フェイスブックファーストではなく、メタバースファースト」になると語っている。

　　音楽テックスタートアップCoriteの共同創設者兼最高執行責任者であるエミル・アンガーバル氏は、メタの存在で非代替性トークン（NFT）がさらに注目される機会になるだろうとコインテレグラフに語った。

　　アンガーバル氏は、メタが最終的に既存のプロジェクトと協力し、それによって仮想通貨セクターがメインストリームになるのを助けることになるだろうと予測する。

　　「今後数か月で、メタに合わせた独自NFTとメタバースのイノベーションが期待できるだろう」と強調した。

　　ポケモンスタイルの「プレイ・トゥ・アーニング」なペットトレーニングゲームおよび仮想世界であるアクシー・インフィニティ（Axie Infinity）も、過去24時間で市場評価が77億4000万ドルから84億ドルに約10％増加した。

　　アクシー・インフィニティのネイティブトークンであるAXSも20％以上の上昇となり、2週間ぶりに150ドルに達した。AXSは、プレイヤーがゲーム内のNFT（デジタルペット）を購入するためのAxieマーケットプレイスでの通貨として機能する。

　　ほかのメタバースプロジェクトのトークンでは、サンドボックス（SAND）やイルビウム（ILV）、ディビジョンネットワーク（DVI）も力強く反発し、特にバーチャルリアリティサービスに焦点を当てたデジタル資産全体で価格上昇の動きが確認された。

　　メタバース関連のトークン全体の時価総額は過去24時間で13.40％増加し、123億6000万ドルとなった。

　　「これらのトークンの上昇は驚くことではなかった」と、NFTマーケットプレイスBlockassetの運用マネージャーであるマイク・ディケンズ氏は、コンテレグラフに語った。

　　「新しいフェイスブックの名前は、これらのNFTプロトコルが進めた画期的な作業をちらつかせるものだ。この要因は、29日にNFTトークンを取り巻くセンチメントの高まりに貢献しただろう」

　　翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

　　ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。