仮想通貨は観光ビザの経済的自立の証明に使えるか？

　　Turner Wright 2022年02月22日 07:58 仮想通貨は観光ビザの経済的自立の証明に使えるか？ 5 閲覧数

　　ニュース

　　パンデミックが続く中、国境を越える海外旅行者にとって、海外で経済的に自立していることを仮想通貨で証明することは比較的新しい概念だ。

　　世界の多くの国は、新型コロナウイルスから住民を守るために渡航者の入国を拒否しているが、一部の国は、学生、退職者、および中長期的な滞在を求める人々の入国を許可している。通常、入国者は、生活するのに必要な貯蓄があることや不法就労の可能性が低いことを示すために、収入や資産の証明書の提出を求められることがある。

　　収入や資産に関する証明書は、通常、銀行の明細書、信用枠、または単に入国審査官に現金保有を示すことが必要となる。しかし、地球上の195の認定国のうち、いくつかの国は、流動性が確立されている限り、財政的充足の証明として仮想通貨を受け入れることに前向きであることをほのめかしている。

　　ビザおよびパスポート処理会社ペニンシュラビザの最高執行責任者エヴァン・ジェームス氏私の15年以上にわたる経験では、領事館が、たとえ口座に7桁の数字があっても、保有ポートフォリオなどの非流動性の財務書類を受け入れるのを見たことがない」と語った。「仮想通貨に流動性があることは理解しているが、ほとんどの場合、銀行口座を提示する必要があるだろう。（中略）申請者が仮想通貨口座を使用したい場合、領事館がその流動性に問題がないことを確認する責任は彼らにある」

　　Photo by author

　　イギリス政府のウェブサイトでは、「ビットコインによる貯蓄」は学生ビザ申請者にとって受け入れがたい財務的証拠であるとされていた。欧州26カ国が加盟するシェンゲン協定加盟国のある領事館は、ペニンシュラビザに対し、現時点では資産証明として法定通貨しか受け付けない、と述べた。しかし、他の移民局は、この要件を満たすために旅行者が仮想通貨を使用することを明確に禁止するものは何もないとした。

　　ニュージーランド移民局マネージャーのマーク・ピアシー氏は、「仮想通貨を資金証明として使用することは禁止されていないが、申請者は金額と所有権の証拠を提出する必要がある」と述べた。「ビザの申請者は、銀行の明細書やクレジットカードの残高など、より伝統的な形態の資金を示すことの方が容易であると思われる」とした。

　　欧州委員会のプレスオフィサーであるローラ・バーナード氏は、銀行明細書や収入証明は「ほとんどすべてのケースで」必要だと繰り返したが、EU加盟国すべてに共通する方針があるわけではないという。

　　「ビザ申請は個別に審査されるため、十分な経済力があることの証明に関して、画一的なルールは存在しない。その結果、領事館は、申請者の特定の状況と意図された旅行によって正当化される場合はいつでも、仮想通貨などの他の資産の証明も受け入れるかもしれない」n