先週(23日〜29日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比123,914円(3.20%)安の3,749,801円と5週続落。BTCの対ドル相場は9週続落し更に記録を伸ばした。
Cointelegraph Japan 2022年05月30日 17:15 BTC対ドルは9週続落 なぜ米株の反発についていけない?【仮想通貨相場】
マーケット
著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。
先週(23日〜29日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比123,914円(3.20%)安の3,749,801円と5週続落。BTCの対ドル相場は9週続落し更に記録を伸ばした。
ビットコイン・ピザデーの祝賀ムードの影響もあってか、先週末のBTC相場は380万円を回復し、週明けもジリ高を演じ390万円にタッチしたが、テクニカル的に下降パターンとなる上昇ウェッジを形成すると綺麗にウェッジ下抜け隣370万円付近まで反落。これによりシカゴマーケンタイル取引所(CME)のBTC先物が窓埋めを完了し相場は下げ止まったが、Best Buyの業績不振などを受け米国のリセッション懸念が加速すると370万円を割り込んだ。
しかし、対ドルで前年安値となる28,800ドル(≒366万円)周辺で押し目買いが入り反発すると、週央のアジア株式市場の反発も相まって380万円近辺まで戻した。注目された5月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、追加のタカ派サプライズもなければ目星い材料もなく、「今後数回の会合で50ベーシスポイント(bp)の利上げ」が確認されただけで、BTC相場は30,000ドル(≒381万円)で上値を抑えられ微妙な反応に終わった。
すると、週後半からは人気アプリSTEPNのガバナンストークン、GMT主導と思われるアルトコインの売りがBTCにも波及し相場は反落。一時は対ドル前年安値を割り込む場面もあったが、幸いなことにこの日決算を発表したDollar General、Dollar Tree、Macy'sが揃って業績見通しを引き上げたことで、米小売業界に対する懸念が後退し株価が大幅に続伸、BTCも米株高につれて反発した。ただ、アルトコイン市場はその後も上値の重い展開が続き、BTCも再び370万円を割り込んだ。27日米市場寄付き前には、4月の個人消費支出(PCE)が前月の6.6%から6.3%に低下。インフレがピークに達し、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策引き締めペースをこれ以上速めないとの思惑から、相場は一時370万円を回復したが、やはりアルトの下げに連れ安となり、この日は対ドルの前年安値を終値で僅かに下回った。
一方、週末の暗号資産(仮想通貨)市場ではあるとの売りが一巡。下げを主導したGMT相場も切り返し、BTCは370万円を回復している。
第1図:BTC対円チャート 1分足 出所:bitbank.ccより作成n続きはこちら
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