オランダ当局は、仮想通貨ミキシングサービス「トルネードキャッシュ」を通じてマネーロンダリングに関与した疑いがあるとして、その開発者を逮捕した。
Helen Partz 2022年08月13日 02:45 オランダ当局、トルネードキャッシュの開発者を逮捕
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オランダ当局は、仮想通貨ミキシングサービス「トルネードキャッシュ」を通じてマネーロンダリングに関与した疑いがあるとして、その開発者を逮捕した。
オランダの金融犯罪捜査を担当する機関である財政情報調査局(FIOD)は金曜日、アムステルダムで29歳の男性を逮捕したことを正式に発表した。
当局は、この男性がトルネードキャッシュを通じて犯罪的な資金の流れを容易にし、マネーロンダリングに関与した疑いがあると発表した。
FIODは、2022年6月に金融先進サイバーチーム(FACT)がトルネードキャッシュの刑事捜査を開始したことに触れ、この事件で複数の逮捕者が出る可能性は否定してないと書いている。
FACTによると、トルネードキャッシュは、仮想通貨ハッキングや詐欺など、大規模な犯罪資金の流れを隠すために使用されてきたとされている。
「これらには、北朝鮮に関連すると思われるグループによるハッキングによって盗まれた資金が含まれていた。トルネードキャッシュは2019年に始まり、FACTによれば、その後少なくとも70億ドルの売上高を達成した」と発表文は記している。
今回のニュースは、米財務省が8月8日に数十のトルネードキャッシュ関連のアドレスを外国資産管理局(OFAC)の制裁対象リストに載せた直後に起こった。USDコイン(USDC)の発行元であるサークルは、その後、OFAC制裁対象アドレスにリンクされた7万5000USDCを凍結した。
財務省の動きをきっかけに、トルネード・キャッシュをめぐる出来事が急展開している。一部の情報筋によると、トルネードキャッシュに関与したとされる数人が米国とエストニアで逮捕されたとも伝えられている。逮捕されたのは、米シアトルのローマン・パンチェンコ氏とエストニア・タリンのニキータ・デメンティエフ氏という人物が含まれているという。
仮想通貨コミュニティの多くは、当局がトルネードキャッシュの開発に携わった開発者らを逮捕したことに怒りを表明している。業界関係者は、プライバシーツールを作成したコードライターを告発することは、自由な社会の原則に反すると指摘した。
また、トルネードキャッシュのDiscordチャンネルが金曜日に削除されたという。その公式Telegramグループは、記事執筆時点ではまだそのままだ。
イーサリアムをベースにしたトルネードキャッシュは、ユーザーが自分の匿名性を保護するために仮想通貨トランザクションを難読化できるツールである。イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は、ウクライナに資金を寄付する際にトルネードキャッシュを使用し、受取人のプライバシーを保護したと主張している。
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