イーサリアム(ETH)ネットワークのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)コンセンサスからの移行により、仮想通貨業界では失業したETHマイナーがあふれ、PoWトークンの世界に深刻な混乱が生じる可能性がある。
Stephen Katte 2022年09月06日 16:25 イーサリアムのマージ、他のコインのマイニング難易度や収益性にも影響=マイニング企業CEO
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イーサリアム(ETH)ネットワークのプルーフ・オブ・ワーク(PoW)コンセンサスからの移行により、仮想通貨業界では失業したETHマイナーがあふれ、PoWトークンの世界に深刻な混乱が生じる可能性がある。
ビットコインマイニングを手掛けるホワイトロックのアンディ・ロングCEOは、来たるイーサリアムのマージにより、PoWマイナーは他のPoWブロックチェーンでより良い場所を探さなければならず、結果として他のコインへと殺到し、そのコインのマイニング難易度の上昇と収益性の低下を招くと考えている。ロング氏は、次のようにコインテレグラフに語っている。
「GPUマイナーが他のチェーンにそのハードウェアを利用すると、そのチェーンの難易度は上がり、リターンが少なくなり、より多くのマイナーに報酬が分配されることになるだろう」
ロング氏は、この移行により、多くの仮想通貨マイナーが高価なマイニング装置をあきらめざるを得なくなる可能性が高いと付け加えている。
「ハッシュレートはほかのPoWコインに流れ、多くのマイナーは事業を諦めてそのGPUファームを売り払おうとするだろう」と言う。
「一部のマイナーは、HPC(ハイパフォーマンス コンピューティング)やGPUのクラウドサービスを売却しようとするだろうが、限られた需要に対して供給が多すぎるため、失敗する可能性が高いだろう」とも述べている。
ビットコイン(BTC)価格の下落により、GPUの価格と需要はすでに低下しており、一部のカードは定価以下で販売されており、売り手側はマイニングリグやカードを高値で売り払るが難しい状況だ。
マージ後に何が起こるのかは別として、ロング氏は「強く反対しているわけでない」と述し、「市場の力がどう発揮されるのか」に関心があると話す。
「2017年にGPUファームを構築していたとき、マージは差し迫った脅威として挙げられていたが、当時ならばもっとインパクトがあっただろう」とも言う。
「GPUに最適化されたチェーンをGPUマイニングするのは今後も存在するだろうが、ETHのプルーフ・オブ・ワークのピーク時で見られたような収益レベルに再び戻ることはないだろう」
イーサリアムは9月10日から20日にかけてプルーフ・オブ・ステーク(PoS)メカニズムに移行すると予想されており、今年の仮想通貨市場で最も大きなアップグレードの一つと考えられている
しかし、ビットコイン(BTC)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアムクラシック(ETC)、モネロ(XMR)、ジーキャッシュ(ZEC)など、まだ多くの仮想通貨通貨がPoW路線を継続するとされている。
ホワイトロックはスイスに拠点を置くデジタル資産企業であり、米テキサス州とスウェーデンにあるデータセンターを通じて仮想通貨をマイニングしている。
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