FRBパウエル議長の発言を好感、仮想通貨市場の時価総額は4％増加

　　米連邦準備制度理事会（FRB）のパウエル議長が演説の中で経済のディスインフレが始まっていることを示唆したことを受けて、仮想通貨の時価総額は4％近く跳ね上がった。

　　パウエル議長は、2月1日のFOMC後の記者会見で、0.25%の利上げを発表した直後に、「我々は今、初めて、ディスインフレが始まったと言える。[...] 我々はそれを実際に商品価格に見ることができる」と語った。

　　この発言は仮想通貨市場でも好評だったようで、演説までの間、横ばいで取引されていた仮想通貨市場は、発表後の数時間で時価総額が400億ドル以上増加した。

　　Coinmarketcapの数字によると、世界の仮想通貨市場の時価総額は現在1兆900億ドルで、前日比3.88％増となっている。

　　とはいえ、パウエル氏は、サービス業ではしばらくインフレが続くとみており、「継続的な利上げ」に備えておくようにとも述べた。

　　「我々は、その（サービス）部門でより持続的なインフレがあると見ており、それを下げるには時間がかかり、我々は仕事を完了させなければならない。そのために私たちはここにいるのだ」

　　パウエル氏は、FRBがインフレ率を目標水準の2％に戻そうとする中で、「継続的な利上げ」が経済にとって依然として適切であると指摘した。

　　なお、ディスインフレとは、一般物価水準の上昇率が鈍化することであり、財やサービスの一般物価水準が低下するデフレとは異なる。