国際通貨基金(IMF)は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に対する関心が空前の高さに達していることを受け、関連するガイダンスへの需要が急増していると述べている。このため、IMFはCBDCハンドブックの制作を計画している。副専務理事の李波氏が最近のスピーチで明らかにした。
Derek Andersen
2023年04月14日 07:19
IMF、中央銀行デジタル通貨ハンドブックの制作へ
国際通貨基金(IMF)は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に対する関心が空前の高さに達していることを受け、関連するガイダンスへの需要が急増していると述べている。このため、IMFはCBDCハンドブックの制作を計画している。副専務理事の李波氏が12日のスピーチで明らかにした。
李氏によると、CBDCを計画している中央銀行のニーズに迅速に対応することが急務であり、過去2年間で約30カ国から支援要請を受けてIMFと協力しているという。これまでに40カ国以上がIMFに連絡を取っており、李氏は「CBDCの能力開発はデジタル格差を回避するために不可欠だ」と強調した。
また、CBDCの設計が不十分な場合、さまざまなリスクが生じる可能性がある。情報ニーズに対処するため、IMFは「能力開発の基礎」となるCBDCハンドブックを制作する。
IMFの報告書で、今後のハンドブックについて詳細に議論されている。ハンドブックは「情報、経験、実証的な知見、CBDCを評価するための枠組みを提供する、主に説明的なものになる」という。
ハンドブックは4~5年の間に完成予定で、主要な資金提供は日本から行われると報告書に記載されている。ハンドブックの概要として、19章の大まかなセクションで構成。政策面と技術面の両方に関連した内容が含まれている。
報告書によると、政策立案者がCBDCに関連するより具体的な問題を検討する中で、IMFのアドバイスは「各国の状況に合わせたものになり、より規範的で、政策経験と枠組みに基づくものになる」とした。IMFは、「システム的に重要な国や、CBDC開発を迅速化しながら能力制約が比較的高く、規制基準が低い国」への支援を優先する予定だ。
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