米国証券取引委員会(SEC)は、仮想通貨取引所ビットトレックスとその共同創設者で元CEOウィリアム・シハラ氏に対し、未登録の証券取引所、ブローカー、および清算機関を運営したとして起訴した。また、ビットトレックス・グローバルに対しても別の訴訟を提起している。
Derek Andersen
2023年04月18日 07:26
SECがビットトレックスを起訴、未登録運営と証券販売で
米国証券取引委員会(SEC)は、仮想通貨取引所ビットトレックスとその共同創設者で元CEOウィリアム・シハラ氏に対し、未登録の証券取引所、ブローカー、および清算機関を運営したとして起訴した。また、ビットトレックス・グローバルに対しても別の訴訟を提起している。
SECは、ワシントン州西部地区連邦地裁において、ビットトレックス、ビットトレックス・グローバル、シハラ氏に対し、証券取引法違反で4つの訴因を提起している。ビットトレックス・グローバルは「ビットトレックスと共有された単一のオーダーブックの運営に関連して」起訴されている。
SECは、ビットトレックスで取引されていたOMG、Dash、Algorand、Monolith(TKN)、Naga(NGC)、IHT Real Estate Protocol(IHT)トークンが証券であると主張した。SECは過去に、トークンが証券であると主張する際に「執行による規制」の慣行が批判されていた。
また、SECは、ビットトレックスとシハラ氏が顧客に対して、規制当局の監視を避けるために「問題のある声明」を削除するよう助言したとも主張。SECの提訴は、陪審員裁判で被告に対する利益返還、罰金、および永久禁止命令を求めている。SECの執行部門ディレクターであるグルビール・グレウォル氏は声明で以下のように述べた。
「今日の措置は、投資家をリスクにさらすと私たちが主張する不正行為に対して、ビットトレックスの責任追及するだけでなく、他の仮想通貨市場仲介業者にも、連邦証券法に従うか、違反に対して責任を負うことを伝えるものだ」
ビットトレックスは、SECの訴訟を予期しており、ウェルズ・ノーティスを受け取っていたと報じられている。取引所は、規制環境を受けて4月30日に米国事業の閉鎖を発表していた。
ビットトレックスは、以下のような声明を出している。
「5年以上にわたり、SECは私たちが連邦証券法に違反したと思われる具体的な行為について通知してこなかった。具体的には、当社プラットフォーム上で証券とみなされるデジタル資産を教えてくれるよう、何度も要請した。しかし、彼らはそれを拒否した」
ビットトレックスは、昨年10月、米国財務省の対外資産管理局(OFAC)および金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)から、制裁プログラムおよび銀行秘密法違反の疑いで起訴されていた。
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