セルシウス破綻でジェミナイやコインベースが資産入札へ＝報道

　　Ana Paula Pereira

　　2023年04月24日 07:24

　　セルシウス破綻でジェミナイやコインベースが資産入札へ＝報道

　　ニューヨークで4月25日に予定されているオークションで、破産した仮想通貨レンディング企業セルシウスネットワークの資産を巡り、2つの新たなコンソーシアムが争奪戦を繰り広げる。報道と裁判所の提出書類によると、仮想通貨取引所ジェミナイとコインベースも入札に参加する企業だ。

　　裁判所の文書によれば、1つのコンソーシアム「ファーレンハイト」は、ブロックチェーン投資家マイケル・アーリントン氏が所有するベンチャーキャピタル企業アーリントン・キャピタルが参画。コンソーシアムに参加する他の企業は、プルーフ・グループ・キャピタル・マネジメント、元アルゴランドのCEOスティーブン・コキノス氏、投資銀行家のラビ・カザ氏である。

　　マイケル・アーリントン氏は4月22日のツイートで、ファーレンハイト・コンソーシアムを支援する企業の1つとしてコインベースを挙げていたが、そのツイートは後に削除された。コインベースはコメントを控えている。

　　Screenshot: Michael Arrington's Twitter thread about Celsius auction

　　セルシウスの資産を入札するもう1つのグループは、ブロックチェーン・リカバリー・インベストメント・コミッティで、仮想通貨取引所ジェミナイ、ファンドマネージャーのヴァンエック、ビットコインマイニング企業グローバルXデジタル、プルトゥスレンディングが支援している。

　　両コンソーシアムは、破産企業の最初の入札者を意味するストーキングホース・ビッダーであるノバウルフ・デジタル・マネジメントと資産を争っている。ノバウルフの提案には、4500万ドルから5500万ドルの範囲の直接的な現金支払いと、セルシウスの債権者が完全に所有する新しい公開プラットフォームの設立が含まれている。ノバウルフの提案の下で、顧客は資金の最大70%を回収することが期待されている。

　　アーリントン氏のツイートに基づくと、ファーレンハイト・コンソーシアムは、利害関係者を全員満足させるために資産を増やすことを唯一の目的とした新会社の設立を提案。新しい会社は、「実績のある仮想通貨運営者グループ」によって運営され、大量のビットコインマイニング資産、小売および機関ローン、さまざまな仮想通貨の中核資産、ベンチャーキャピタルポートフォリオを保有するという。

　　このオークションは、セルシウスの顧客が資金を回収するための重要なステップだ。同社は、2022年7月に「極端な市場条件」とインソルバンシー（支払不能）の噂を理由に引き出しを停止した後、チャプター11の破産を申請した。