米司法省、HYDROトークンの相場操縦で5人を起訴

　　Tom Mitchelhill

　　2023年04月25日 16:40

　　米司法省、HYDROトークンの相場操縦で5人を起訴

　　新たに公開された起訴状によれば、5人の個人がERC-20トークンのハイドロ（HYDRO）を巡って相場操縦スキームに関与したとして起訴された。

　　米司法省（DOJ）は4月24日、Hydroの相場操縦の共謀を図ったとして、3人を起訴したと発表した。また、そのスキームに関与した役割で別の罪状でほかに2人が起訴されている。

　　DOJは、2018年6月から2019年4月にかけて、ハイドロジェン・テクノロジー社の元CEOであるマイケル・ロス・ケイン氏、シェーン・ハンプトン氏、ジョージ・ウルヴァルト氏が、ハイドロジェンが発行したハイドロを取引しようとする市場参加者をだましたと主張している。

　　起訴状によれば、ウルヴァルト氏は、ムーンウォーカーズ・トレーディング社というマーケットメイキング会社の最高技術責任者で、トークンの需要が高いように見せかけるために、不規則な間隔で高額の「なりすまし注文」を実行するトレーディングボットを設計した。また、このボットは、同じ口座からトークンの大量売買を行う「ウォッシュトレーディング」という手法も行っていた。

　　DOJによれば、ハイドロの価格が人工的に操作した後、共謀者たちは保有量の大部分を売却し、約200万ドルの不正な利益を得たという。

　　さらに、ムーンウォーカーズの元CEOであるタイラー・オスターン氏と、ハイドロジェン・テクノロジー社のブロックチェーンエンジニアであるアンドリュー・チョリアン氏も、相場操縦スキームに関与したとして起訴されている。

　　ケイン氏、ハンプトン氏、およびウルヴァルト氏は、証券価格操作の共謀、電信詐欺の共謀、および電信詐欺の罪でそれぞれ起訴されている。

　　全ての容疑で有罪が確定した場合、彼らは、証券価格操作の共謀容疑で最高5年の懲役刑に、そして他の容疑でそれぞれ20年の懲役刑に直面することになる。

　　オスターン氏とチョリアン氏は、証券価格操作および電信詐欺の共謀容疑でそれぞれ起訴されている。有罪が確定した場合、彼らは最高5年の懲役刑に直面することになる。

　　4月20日、ニューヨーク地区裁判所の判事は、米証券取引委員会（SEC）が提訴した訴訟で、ハイドロジェン・テクノロジーとその元CEOであるマイケル・ロス・ケイン氏に対して判決を下し、280万ドルの賠償金および罰金の支払いを命じた。

　　コインテレグラフはマイケル・ケイン氏にコメントを求めたが、すぐには返答を受け取ることはできなかった。