分散型ID発行の「ワールドコイン」が手数料ゼロの仮想通貨ウォレット「ワールドアプリ」をリリース

　　

　　人間と人工知能（AI）を識別し区別するプロジェクトである「ワールドコイン」が、手数料のかからない仮想通貨ウォレットを提供開始したようだ。同プロジェクトが5月8日の発表で明らかにした。

　　ワールドコインはチャットGPTを開発する米OpenAI社の共同創設者サム・アルトマン氏によって設立された仮想通貨プロジェクトだ。

　　新しいウォレット「ワールドアプリ」は、アンドロイドおよびiOS上で動作し、現在はポリゴン（MATIC）ネットワーク上で稼働している。これにより、ユーザーは米ドル建のUSDC、ダイ（DAI）、イーサリアム（ETH）、ワールドコイン（WDC）、およびラップトビットコイン（WBTC）を保有および送金できる。

　　ワールドアプリは「ワールドID」システムを使用して人間とボットを区別する。手数料のかからない送金機能を利用するには、まず電話番号または眼球を生体認識する「虹彩スキャン」画像を提供してワールドIDに登録する必要がある。開発者によると、プロジェクトはユーザーのデータを保存せず、ゼロ知識証明を生成してユーザーが人間であることを認証する。また証明を生成するために使用されたデータは公開されない。ワールドIDを持っていないユーザーでもアプリを使用できるが、手数料のかからない送金機能を利用することはできない。

　　またワールドアプリは複数の仮想通貨取引所と連携。例えばウォレット内で分散型取引所ユニスワップと連携してコインを交換できる。さらに電話帳の連絡先を通じて仮想通貨を送受信できるという。

　　ワールドコインのコアチームメンバーであるティアゴ・サダ氏はコインテレグラフに対し、ワールドアプリは経験の浅い仮想通貨ユーザーに使いやすいように開発したという。「ワールドアプリは単純さに焦点を当てた」としている。＜終＞

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