分散型取引所ユニスワップ、ポルカドットのパラチェーン「ムーンビーム」に展開予定

　　Tom Blackstone

　　2023年05月18日 13:45

　　分散型取引所ユニスワップ、ポルカドットのパラチェーン「ムーンビーム」に展開予定

　　仮想通貨取引所ユニスワップ（Uniswap）は、5月17日に承認されたガバナンスフォーラムでの提案により、ポルカドットのパラチェーンであるムーンビームで近日中に利用可能となる。提案は、教育グループのブロックチェーン・アット・ミシガンによって提出され、ほぼ満場一致で可決された。

　　ムーンビーム（GLMR）には既に取引所のスマートコントラクトがデプロイされており、完全に立ち上げるために残されたタスクは「フロントエンドの統合のアップデートとムーンビームのオートルーターへの追加」だという。

　　提案によれば、「市場状況が激動しているため、流動性のブートストラップが一時的に削除された」と警告しており、取引所の初期流動性は低い可能性がある。ただし、ブロックチェーン・アット・ミシガンは、できるだけ早く流動性を提供するために、ムーンビームのグラントを申請することを検討しているとも述べている。グラントが承認された場合、提案によれば「DAOを代表して」となるため、資金はユニスワップの分散型自律組織によって保持されることになる。

　　ポルカドット（DOT）の開発者であるパリティ・テクノロジーズからの付随する発表で、ビジネス開発エグゼクティブのオマール・エラッサル氏は、新しいバージョンがユニスワップのユーザーにとって速度とセキュリティを向上させると考えていると述べた。

　　「ポルカドットは、ユニスワップにとって適切な選択肢であり、ユーザーはネットワークのパラチェーンが提供する高性能、スケーラビリティ、セキュリティ、相互運用性を利用できるだろう」

　　ポルカドットは、「パラチェーン」と呼ばれるブロックチェーンネットワークの相互接続されたウェブである。これらのチェーンは互いに接続され、ポルカドットのリレーチェーンを通じてセキュリティを共有している。ムーンビーム・パラチェーンは、イーサリアムに似た開発環境を提供することに特化しており、開発者がイーサリアムのアプリをポルカドットのエコシステムに移植するのを容易にすることを目指している。

　　CoinMarketCapによると、ユニスワップは取引高で世界最大の分散型取引所（DEX）であり、1日あたり4億8000万ドルを超える取引が行われている。元々はイーサリアムネットワーク用に作成されたが、過去数ヶ月間で他のネットワークへの展開を積極的に進めている。ユニスワップは3月15日にBNBチェーン版を立ち上げ、4月14日にポリゴンzkEVmにデプロイした。また、4月14日にはiOSモバイルアプリもリリースし、より多くのユーザーのオンボーディングを促進している。