アーリーステージのベンチャーキャピタル企業ディスパージョン・キャピタルは、Web3プロジェクトのインフラ開発を行うスタートアップを対象にする4000万ドルのファンドを立ち上げた。
Tristan Greene
2023年05月24日 15:30
「Web3を大衆化させる」、新興ベンチャーキャピタルが4000万ドルのファンド立ち上げ
アーリーステージのベンチャーキャピタル企業ディスパージョン・キャピタルは、Web3プロジェクトのインフラ開発を行うスタートアップを対象にする4000万ドルのファンドを立ち上げた。
ディスパージョン・キャピタルはすでに20社に投資を行っており、「その大部分が追加資金調達を行っている」という。
同社は「マルチチェーン、マルチカレンシー、マルチプラットフォームの世界に必要な先端的なインフラを推進する」スタートアップへの投資を目指しており、特にWeb3と分散型プラットフォームに焦点を当てている。
ディスパージョン・キャピタルは、リップル、ハッシュキー、ウィメイド、サークル・ベンチャーズ、アルケミー・ベンチャーズ、チェルビック・ベンチャーズ、フォルテ、NGCなどから支援を受けている。
同社は、Web3アプリケーションのインフラを拡大することに焦点を当てている。ディスパージョン・キャピタルの創設者パトリック・チャン氏は、TechCrunchとのインタビューで、同社の目標は「Web3をクラウドコンピューティングに相当するレベルまで引き上げる」ことだと説明した。
チャン氏は、2021年にエコシステムに参入したWeb3と非代替性トークン(NFT)に焦点を当てた企業の増加が、より強力なインフラサポートの必要性を生み出したと説明した。「ユーザーやWeb3に参入する人々にとってイライラの種だったのは、オンボーディング、スケーラビリティ、ハッキングだった」とチャン氏はTechCrunchに語った。「インフラは非常に未熟で、人々はそれを考慮に入れていなかった」。
発表によれば、ディスパージョン・キャピタルの唯一の焦点は、「Web3の特定のレイヤー、すなわちフィンテックとゲームインフラ、セキュリティ、データ、既存産業に挑戦するプラットフォームに焦点を当てたスタートアップの資金調達」だという。
5月前半のレポートによれば、023年第1四半期に仮想通貨ベンチャーキャピタリストが行った取引の総額は26億ドルにのぼった。全体として、このような投資は2022年から減少し、アーリーステージのベンチャーは前年比で約17%減少した。それにもかかわらず、PitchBookの報告書は、「プライバシー、データ管理、Web3プロトコルのセキュリティ」を2023年の新興市場として挙げており、これはディスパージョン・キャピタルが、規制の不確実性を乗り越えてセクターが前進するにつれて、適切な位置にいることを示している。
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