ド・クォン氏、モンテネグロで身柄引き渡しのために拘束か＝報道

　　Derek Andersen

　　2023年06月16日 07:23

　　ド・クォン氏、モンテネグロで身柄引き渡しのために拘束か＝報道

　　ラジオ・フリー・ヨーロッパ（RFE）モンテネグロ支局の報道によると、テラフォーム・ラボの共同創設者ド・クォン氏が、モンテネグロで身柄引き渡しのために拘束されたことが報じられている。また、現地の政治家との関係についても問われている。

　　モンテネグロ高等裁判所の報道官はRFEに対し、クォン氏が韓国からの引き渡し要請に対して裁判所が決定するまでの6か月間、拘束されるよう命じられたと語った。韓国のソウル裁判所は9月にクォン氏の逮捕状を発行した。同氏の事件は「韓国でこれまでに起こった最大の金融詐欺または金融証券詐欺事件」と呼ばれている。米国も、連邦検察官と米国証券取引委員会による告発に対処するために、クォン氏の引き渡しを求めている。

　　モンテネグロ基本裁判所は6月16日に、クォン氏と元テラフォーム・ラボ最高財務責任者のハン・チョンジュン氏による偽造旅行書類の容疑で公聴会を予定。2人は3月23日、モンテネグロのポドゴリツァ空港でドバイに向かう途中で逮捕された。

　　クォン氏はまた、政治家ミロイコ・スパイッチ氏との関係について特別検察官事務所から尋問される予定だという。「ヨーロッパ・ナウ」党の党首であるスパイッチ氏との接触を主張し、モンテネグロでの選挙の直前にいくつかの関係者に手紙を送った。スパイッチ氏はクォン氏との関係を否定したが、両者の疑わしい関係やクォン氏からの可能性のある金銭的支援は、同国のニュースメディアで大々的に報道された。

　　クォン氏とチョンジュン氏の弁護士は当初、各々に対して40万ユーロの保釈金を提案し、承認を受けたが、その決定は控訴後に覆された。テラフォーム・ラボのテラエコシステムは2022年5月に崩壊し、最大で400億ドルの損失が発生したと推定されている。