セルシウスの新たな再建計画　アルトコインをビットコインとイーサに交換予定

　　

　　破綻した仮想通貨貸付業者セルシウスは、仮想通貨コンソーシアムのファーレンハイトとの買収契約成立を受け、破産申請を修正し、ニューヨークの破産裁判所の承認を待っている。同社は6月15日に再編計画を提出した。

　　修正された計画によれば、セルシウスは7月1日から、「保管口座と差し控え口座」を除くすべての顧客のアルトコインを売却し、ビットコイン（BTC）とイーサ（ETH）に交換する予定だ。

　　新しい再編計画では、個人の借入債権を相殺処理することを提案している。相殺処理とは、ある年の損失と利益を比較することを指す。収益に対して相殺されない損失は、後年の収益に対して繰り越して相殺することができる。

　　マッカーター＆イングリッシュ法律事務所のデビッド・アドラー氏は、セルシウスによる再建提案が借り手から反対を受ける可能性があるとツイートした。彼は、債務者（セルシウス）が貸付金の返済を求めているが、担保の返還などの契約上の義務を果たす意図がないと指摘した。これには借り手が反対するかもしれないと付け加えた。「この提案された『取り扱い』は、すべての消費者貸付法（州、連邦）に違反しており、アドホックな借り手グループがこの計画に反対するだろう」とも指摘する。

　　さらに、セルシウスは、クリス・フェラーロ氏を英国のクロスボーダー破産規制（CBIR）に関連して外国代表として任命する許可を求めている。これにより、同社の英国における資産が保護され、米国の破産手続きが「外国主要手続き」として認められ、グローバルな解決を組織化することができる。

　　ファーレンハイト・コンソーシアムは、ベンチャーキャピタルファームのアーリントン・キャピタルとマイナーのUSビットコイン・コーポレーションなどが参加したもので、5月25日にセルシウスの資産を取得する入札に勝利した。当時、セルシウスの資産は約20億ドルと見積もられていた。新しい契約により、新会社は約4億5000万～5億ドル相当の流動性のある仮想通貨を受け取る見込みだ。

　　セルシウスは、テラ崩壊の後、不良資産への投資や仮想通貨の急落に巻き込まれたことを受け、2022年6月13日に出金を停止した。

　　翻訳・編集 コインテレグラフジャパン