欧州の仮想通貨投資会社コインシェアーズは6月19日、「デジタルアセットファンドフローレポート」を公表した。
Judith BannermanQuist
2023年06月20日 07:36
仮想通貨投資商品、9週連続で資金流出続く
欧州の仮想通貨投資会社コインシェアーズは6月19日、「デジタルアセットファンドフローレポート」を公表した。その中で、先週は仮想通貨投資商品から510万ドルの資金流出があったことを明らかにした。これにより、9週連続の資金流出が続き、累計で4億2300万ドルに達した。
レポートでは、下降傾向にもかかわらず、週末にかけて世界最大級の資産運用会社ブラックロックが、米国でビットコイン上場投資信託(ETP)を申請したというニュースが伝わり、僅かな資金流入があったものの、週初めに観察された資金流出を相殺するには至らず、資金流出の連続が続いた。
地域別にみると、米国とドイツはそれぞれ370万ドルと240万ドルの僅かな資金流入があった。米国は年初からの累計資金流入で1億4700万ドルを集め、首位を維持した一方、カナダは2億7700万ドルの資金流出に苦しんだ。コインシェアーズのレポートの著者であるジェームズ・バターフィル氏は、「香港の規制環境が改善されているにもかかわらず、ETPへの資金流入は今年に入ってからほとんど見られず、運用資産総額(AuM)は3900万ドルと低い水準にとどまっている」と語った。
コインシェアーズによると、先週のアルトコイン価格の暴落が投資家たちのポジション増加のきっかけとなり、240万ドルの資金流入が観察された。XRP、カルダノ(ADA)、ポリゴン(MATIC)などの仮想通貨が、それぞれ100万ドル、60万ドル、20万ドルの資金流入を受けた。
一方、イーサリアム(ETH)は、週間で最も多い500万ドルの資金流出があった。また、トロン(TRX)とアバランチ(AVAX)も、それぞれ40万ドルの資金流出があった。コインシェアーズは、「ブロックチェーン株式は、FTX以来最大の資金流出を記録し、総額で1億2300万ドルに達した」と述べている。
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