バイナンスUS　米ドル出金問題について顧客に警告 「銀行パートナーのサービス中止が予想される」

　　

　　米国の仮想通貨取引所バイナンスUSは、銀行パートナーと協力して米ドルの出金問題を解決したと顧客に通知したが、この救済措置が永続するとは限らないと警告している。

　　仮想通貨取引所バイナンスの子会社バイナンスUSは、6月22日のアップデートで、システムは完全に稼働しており、米ドルの出金リクエストは通常の5営業日の対応に戻ることが予想されると顧客に伝えた。

　　6月9日、同取引所はドル建ての入金を一時停止し、米証券取引委員会（SEC）との継続的な法定問題の最中に、法定通貨の出金チャネルが一時停止されることを顧客に通知した。当時、同取引所は銀行パートナーが6月13日に法定通貨（米ドル）の出金チャネルを一時停止する準備をしているとも警告していたが、それはまだ実際には発生していない。

　　バイナンスUSは最新の声明で、出金の試みが失敗した顧客に対して、システムが完全に稼働しているため、「再度リクエストを提出してほしい」と促しているが、救済措置が永続するとは限らないと注意を喚起している。「現在、プラットフォーム上で米ドルの出金が完全に稼働しているが、近い将来、銀行パートナーがそのサービスを停止することが予想される」としている。バイナンスUSはまた、顧客に対して、「米ドルをステーブルコインに変換して仮想通貨間取引を継続するよう促す」としている。同取引所は、仮想通貨専用の取引所への移行を進めている。

　　顧客の口座に残っている米ドル残高は、将来的にテザー（USDT）に変換される可能性があると述べている。

　　また、6月26日にANKR、DAI、DASH、HBAR、ICX、IOTA、RVN、WAVES、XNO、XTZ、ZILとのUSDT取引ペアが追加されることも発表された。ただし、同日にプラットフォームからほとんどの「USDアドバンストレーディングペア」が削除される予定である。バイナンスUSがサポートする150の仮想通貨のうち、BTC、ETH、ADA、BNB、LTC、MATIC、SOL、VET、USDC、およびUSDTだけがドルに対して取引可能となる。

　　同社はオーストラリアの銀行パートナーとも問題を抱えている。5月には現地の銀行および決済パートナーがサービスを一時停止し、売却と現金化の急増が起こったことで、、ビットコインの価格がバイナンス・オーストラリアで20％のディスカウントになった。

　　翻訳・編集 コインテレグラフジャパン