ビットコイン上昇一服、今週の展望【仮想通貨相場】

　　Cointelegraph Japan

　　2023年06月27日 11:25

　　ビットコイン上昇一服、今週の展望

　　著者 松田康生（まつだやすお）楽天ウォレットシニアアナリスト

　　東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

　　ポイント

　　・概ね30,000ドル台前半でのもみ合い

　　・HSBCの暗号資産ETF販売開始報道出回るも、以前から販売していると報道される

　　・ウォーターズ議員が暗号規制法案への財相・SEC委員長に見解求める

　　・インフレ指標・デリバティブ期日が集まる金曜日辺りに動意あるか

　　昨日のBTC相場

　　昨日のBTC相場は上値が重いが底堅い展開。

　　概ね30,000ドル（約430万円）台での取引が続いたが、30,000ドルを割り込む局面も見られた。

　　週末の露内戦懸念でリスクオフ気味に推移したBTCだったが、日曜日にプリゴジン氏がベラルーシに亡命、ワグネル部隊も撤退を始めたとの報に一時31,000ドル（約445万円）にワンタッチした。

　　しかし、戻り売り圧力に上値を押さえられると、CME先物は小さく窓を開けて始まった。更に、窓埋めに失敗すると、一時30,000ドルを割り込んだが、すぐさま切り返した。

　　海外時間に入りThe BlockなどがHSBCがBTCやETH関連のETFの販売を始めたと報じ、またMAS（シンガポール通貨庁）がデジタル資産プラットフォーム計画を発表したこともあり、BTCは30,000ドル台半ばに強含んだ。

　　ロシア国内の混乱にどう反応するか注目された週明けの米株市場が軟調に推移するとBTCは失速、更にCoindeskが先ほどのHSBCの報道を従来から上場ETFは取引出来たと報じると、BTCは再び30,000ドルを割り込んだ。

　　しかし、再び切り返すと、バイナンス米国法人が顧客資金を混同する恐れがあるとしたSECのプレスリリースの差止請求を裁判所が却下したが、BTCは30,000ドル前半でのもみ合い推移を続けている。