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不正な金融取引におけるビットコインの割合は減少 TMBラボが分析

 不正な金融取引におけるビットコインの割合は減少 TMBラボが分析 WikiBit 2023-06-29 05:35

新たな研究によれば、サイバー犯罪者たちは不正な資金を移動する主要な手段としてビットコインを利用することが少なくなり、法定通貨チャネルへ戻るか、他の仮想通貨を選択する傾向にある。

  Martin Young

  2023年06月29日 14:35

  不正な金融取引におけるビットコインの割合は減少 TMBラボが分析

  新たな研究によれば、サイバー犯罪者たちは不正な資金を移動する主要な手段としてビットコインを利用することが少なくなり、法定通貨チャネルへ戻るか、他の仮想通貨を選択する傾向にある。

  デジタル資産のコンプライアンスとリスク管理を手掛けるTRMラボは、ビットコイン(BTC)に関連する不正な資金の流れが過去7年間で大幅に減少したとの研究を発表した。

  TRMラボによれば、新たなマルチチェーン時代が犯罪収益を移動する主要な手段からビットコインを遠ざける「質的な飛躍」をもたらしたという。同社はまた、現金や他の法定通貨関連の金融チャネルが犯罪資金の移動の「デフォルト」手段であると強調した。

  「現金やハワラ(物理的にお金を移動させずに送金する古い形式の金融)は、不正行為に資金を提供し、その収益が洗浄されるデフォルトの手段である」と述べている。

  また、仮想通貨に関連する不正行為が増えている一方で、「これらの犯罪形態は仮想通貨が生み出したものではない」とも指摘している

  同社は、2022年にクロスチェーンブリッジを攻撃して約20億ドルの仮想通貨が盗まれたが、そのうちビットコインが占める割合は非常に少なかったと報告している。

  「マルチチェーン時代は、全体の不正仮想通貨の流れの分布に大きな影響を与えた」とTRMラボは述べ、ビットコインの不正取引のシェアは2016年の97%から2022年にはわずか19%に急落したと付け加えている。さらに、2016年には仮想通貨ハッキングの被害額の約3分の2がビットコインだったが、2022年には3%未満にまで落ち込んだ。そのギャップはイーサリアム(68%)とBNBスマートチェーン(19%)が埋めているという。

  また、ビットコインはかつてテロ資金調達の「専用通貨」だったが、2022年にはほぼ全てがトロンに置き換えられ、そのシェアは92%に達したとTRMラボは主張している。さらに、同社は、2022年に追跡したテロ資金調達エンティティの中でテザー(USDT)の利用が240%増加したと主張している。

  仮想通貨における最新の不正金融のデータは、ビットコインにとって明るいニュースかもしれない。近日中には、機関投資家による採用が再び議論の俎上に戻る見通しだ。

  TRMラボによれば、2022年には少なくとも78億ドルがポンジスキームとピラミッドスキーム(ねずみ講)に支払われ、最大15億ドルが麻薬を専門とするダークネット市場に使われ、37億ドルがDeFiのハッキングやエクスプロイトを通じて盗まれた。

  不正な仮想通貨取引が2022年に過去最高を記録した。分析会社チェーンアナリシスによれば、不正なアドレスが受け取った仮想通貨の総額は昨年に200億ドルを超えた。

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