キューバン氏は、米SECが「明確な規制」を設けていれば、FTXの崩壊でユーザーが資金を失うことはなかったと主張した。
Brayden Lindrea
2023年07月05日 18:20
日本のような仮想通貨規制を採用していえば、FTXで顧客資産を守れた=起業家マーク・キューバン氏
億万長者の起業家マーク・キューバン氏は、FTX崩壊の最終的な責任はどこにあるのかを巡って、米証券取引委員会(SEC)の元局長であるジョン・リード・スターク氏と論争している。
キューバン氏は、米SECが「明確な規制」を設けていれば、FTXの崩壊でユーザーが資金を失うことはなかったと主張した。キューバン氏はツイッターで「FTXが破綻したとき、FTXジャパンでは誰もお金を失わなかった。もし米国/SECが顧客とビジネスの資産を分離し、明確な規制を設けるという彼らの例に習っていれば、誰もFTXでお金を失うことはなかっただろう」と述べた。
キューバン氏は、日本の規制当局が正しい方法で行動した規制当局の一例であると主張した。
一方で仮想通貨に懐疑的なスターク氏は反論し、FTX、ブロックファイ、セルシウス、テラ、ボイジャーの崩壊など同氏が『ゴミ箱の火事』と呼ぶものの責任をSECになすりつけるのは「無理がある」と語った。スターク氏はSECが常に正しいわけではないと認めつつも、規制当局が投資家を「数百万、おそらく数十億」の損失から救ったと主張した。
元SECのスターク氏は、仮想通貨業界が規制の明確さを求めている一方で、規則が制定されるか提案されると、「仮想通貨業界は不公平だと騒ぎ立て」、しばしば「その施行に対する派手な法的挑戦」を提出すると主張した。
キューバン氏はさらに反論し、仮想通貨詐欺を防ぐ「最善の方法」は「明確な投資家保護規制」を実施することだと説明した。「登録しない者は事実上違反者であり、運営できず、閉鎖される。これが仮想通貨投資家を守る方法だ」と彼は付け加えた。
しかし、スターク氏は、SECがバイナンス、コインベース、Beaxy、ビットレックスなどを訴えたのは、これらの企業がコンプライアンスを遵守していないことが明らかになった数ヶ月後だと主張した。「(これらの企業は)SECを無視することを選択し、登録せずにできるだけ長く利益を得ることができた」と批判した。
キューバン氏とスターク氏が仮想通貨の規制方法について対立したのは、今回で2回目だ。
キューバン氏はSECが仮想通貨企業に明確な登録プロセスを提供しなかったとしてSECを非難した。彼はSECの「デジタル資産の『投資契約』分析の枠組み」文書が、仮想通貨企業がどのように遵守に合致することができるのかを説明しないため、「何が証券を構成するのかを知ることはほぼ不可能だ」と主張した。
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