ボイジャーデジタルの債権者　法律事務所が訴訟費用として510万ドル請求

　　Prashant Jha

　　2023年07月05日 13:00

　　ボイジャーデジタルの債権者 法律事務所が訴訟費用として510万ドル請求

　　ニューヨークに拠点を置く法律事務所マクダーモット・ウィル＆エメリー（McDermott Will & Emery）は、破産した仮想通貨仲介企業ボイジャーデジタル（Voyager Digital）の債権者から510万ドルの報酬を請求した。この請求は、2023年3月1日から5月13日までの法律サービスに対するものだ。

　　7月3日の裁判所提出文書によれば、同法律事務所は、「公式無担保債権者委員会」に対して法律費用を請求した。裁判所の文書は、同事務所がその期間中に1時間あたり1026.76ドルを請求したことを明らかにした。

　　同事務所は、ボイジャーに提供したいくつかの法律サービスを挙げている。それには、破産規則に基づく権限と職務について委員会に助言すること、債務者や他の利害関係者の代表者との会議に出席し交渉すること、委員会を代表して必要な動議、申請、答弁、命令、報告、返答、応答、文書などを準備することなどが含まれている。

　　これは同法律事務所からの3回目で最後の請求で、合計で2022年7月5日から2023年5月19日までに1648万ドルの報酬が発生し、そのうち897万ドルはすでに債権者によって支払われている。しかし、マクダーモット・ウィル＆エメリーだけがボイジャー関係者にサービスを提供した法律サービス提供者ではない。6月28日には、法律顧問のカークランド＆エリスも4月の法律費用として110万ドルをボイジャーに請求した。

　　ボイジャーは、2022年7月に仮想通貨の貸出危機を受けて市場が混乱し、セルシウス、ブロックフィなどの複数の確立された仮想通貨企業が倒産する中で破産を申請した。

　　ボイジャーだけでなく、セルシウスやFTXなどの他の多くの仮想通貨企業も、長期化する破産手続きにより、法律費用が膨らんでいる。例えば、FTXは2023年2月1日から4月30日までの間に、金融および法律顧問費用として1億2000万ドル以上を請求された。