昨日のBTC相場は上値が重いが底堅い展開。31,000ドル(約430万円)トライに失敗するも30,000ドル(415万円)でサポートされ30,000ドル台での推移が続いたが、ドル円が138円台前半まで下落した影響で円建て価格は下げている。
Cointelegraph Japan
2023年07月13日 11:41
ビットコイン、このCPIはターニングポイントか?
著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。
ポイント
・30,000ドル台での取引も円高で円建て価格下落
・CPIはコア・ヘッドラインとも大きく減速
・米政府押収分のBTC売り観測で下落
・本日のPPIでインフレ減速を再確認
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は上値が重いが底堅い展開。
31,000ドル(約430万円)トライに失敗するも30,000ドル(415万円)でサポートされ30,000ドル台での推移が続いたが、ドル円が138円台前半まで下落した影響で円建て価格は下げている。
火曜日のスタンダードチャータード銀行の2024年末12万ドル予想で一時31,000ドルに乗せたBTCだったが、すぐさま失速、同水準での戻り売りの強さを確認する結果となった。
水曜日は現物ETFを巡るCBOEと価格監視協定合意したコインベース株が急騰、BTCも再び31,000ドルを窺ったが、手前で跳ね返された。
昨日は昼過ぎに、キャシー・ウッド氏が率いるアークインベストメントが買い続けていた同社株の一部を利食いしたことが伝わったが、CPIが低く出るのではとの期待もありBTCは底堅く推移した。
ドル建て価格はじりじりと値を上げていたが、ドル円が140円を割り込むなど円高が進む中、円建てで見ると上値の重い展開が続いた。
注目のCPIは前年同月比でヘッドラインが3%、コアが4.8%といずれも予想(3.1%、5.0%)を下回り、中でも注目のコアの前月比が0.2%と前月の0.4%から大幅減速、2021年8月以来の低水準となった。
これを受けBTCは31,000ドルをトライ、あと数十ドルに迫ったが、バーキン・リッチモンド連銀総裁がこの数字を受けてもインフレは高すぎ利上げを継続する姿勢を見せたこともあり失速した。
更にコインデスクが米当局がシルクロード関連で押収していたBTCのうち3億ドル分を移動させたと伝えると、大口の売りの準備との見方から30,000ドル台半ばに値を下げた。
更に今朝方30,000ドル近くにまで値を下げたが、同水準でサポートされると30,000ドル半ばに値を戻している。
この様にドル建てでは30,000ドル台でのレンジ取引が続いているが、ドル円の下落が続き、円建て価格はレンジを下にブレークしている。
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