ステーブルコインの時価総額が、16か月連続の下落を受け、2021年8月以来の最低水準に落ち込んだ。
Brayden Lindrea
2023年07月21日 16:30
ステーブルコインの時価総額 2年ぶりの低水準に下落=CCDataレポート
ステーブルコインの時価総額が、16か月連続の下落を受け、2021年8月以来の最低水準に落ち込んだ。
仮想通貨分析プラットフォームのCCDataが7月20日に公表したレポートによれば、月初から7月17日までのステーブルコイン時価総額は0.82%下落し、業界全体の時価総額は1270億ドルになった。
ステーブルコイン市場のドミナンスはわずかに下がり、現在10.3%となっており、6月の10.5%から下落した。
上位トップ10のステーブルコインの中で最も大きく打撃を受けたのは、パックスダラー(USDP)で、7月には43.1%下落し、時価評価額は5億6300万ドルにまで落ち込み、2020年12月以来の最低水準となった。CCDataはこの下落は、Makerプロトコルを運営する分散型自律組織MakerDAOが、追加収益を上げられなかったため、USDPの5億ドルの準備金を取り崩す決定したことが大きな要因だと考えている。
時価総額が最大のステーブルコインであるテザー(USDT)は、7月17日時点で最高記録となる838億ドルの時価総額を記録し、ステーブルコイン時価総額のドミナンスで65.9%にまで増加した。一方、USDコイン(USDC)とバイナンスUSD(BUSD)の時価総額はそれぞれ3.01%と4.57%下落し、269億ドルと39.6億ドルとなった。USDCにとっては、時価総額が7ヶ月連続で下落しており、2021年6月以来の最低水準となっている。
一方ステーブルコインの取引量は6月に約4830億ドルまで16.6%増加し、3月以来初めて月間で増加を記録した。CCDataは、証券取引委員会(SEC)によるバイナンスとコインベースに対する訴訟と、現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)の申請増加が、先月のステーブルコイン取引量増加に寄与したと考えている。
6月のもう1つの大きな出来事は、SECの訴訟によりバイナンスUSが法定通貨の預金を停止したことだ。CCDataはこれがUSDTとUSDCの米ドルからのデペッグを引き起こし、「法定通貨の預金停止は、[USDTとUSDC]のステーブルコインの流動性を大幅に低下させ、それぞれ約27%と18%のディスカウントを引き起こした」と語った。
ダイ(DAI)、フラックス(FRAX)、USDD(USDD)などの分散型ステーブルコインの時価総額は、7月に0.43%増加し、75.2億ドルとなり、2月以来初めてプラスとなった。しかし、時価総額は4月の最高記録である343億ドルから78.1%下落している。
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