ワイオミング州、「ステーブルトークン」委員長を募集｜州のステーブルコイン設立へ第一歩

　　

　　米ワイオミング州は、「ステーブルトークン」プロジェクトと呼ばれるステーブルコインの取り組みを公式に開始し、ステーブルトークン委員会の責任者の職を公募している。この責任者は、プロジェクトの適切な立法枠組みを作るためのチームを率いることになる。

　　求人は7月20日に連邦政府の公務員募集ウェブサイトで公開された。

　　委員会は、ワイオミング州知事、州監査官、州財務官、そして4人の「専門家指名者」からなるチームを率いるエグゼクティブディレクターを募集している。州は、ブロックチェーン業界での人脈と専門知識を持つ人物を求めており、年俸15万ドルを約束している。

　　ワイオミング・ステーブルトークン法は2022年2月に導入され、2023年3月に施行された。この法律は、州による口座に保管された法定通貨と引き換え可能な米ドルに連動したステーブルコインの発行を認可している。

　　法律の文面によると、ステーブルトークン委員会は、発行するトークンの総数や償還の要件を決定し、トークンを管理する金融機関を選定するなど、その他の責任を負っている。

　　2023年4月には、テキサス州でも同様の取り組みが提案され、金に裏付けられた州デジタル通貨の創設に関する法案が議員により提出された。同時に、いくつかの米国の議員は、連邦政府が中央銀行デジタル通貨を導入することに対して反対の意見を表明している。

　　ワイオミング州は仮想通貨に対して友好的な管轄区域だ。最近では、州知事のマーク・ゴードン氏が、デジタル資産所有者のプライバシーを保護するために、秘密鍵の強制開示を防ぐ法案に署名した。また、4月には、州の司法長官ブリジット・ヒル氏が、特定の仮想通貨企業が州認定銀行として資格を得ることを可能にする枠組みを守るために、カストディア銀行と連邦準備制度との間の訴訟に介入を求めた。