香港とサウジアラビアが金融協力を拡大　トークンや決済インフラ分野でも

　　香港はサウジアラビアとの金融協力を拡大し、トークン化と決済インフラ面での協力を目指している。

　　7月26日、サウジ中央銀行（SAMA）と香港金融管理局（HKMA）は、両国間の金融サービスの統合を強化するための二国間会議を開催した。

　　会議の議題として、HKMAとSAMAは金融インフラの開発、公開市場操作、市場接続性、持続可能な開発などの取り組みについて議論した。また、両中央銀行は、金融イノベーションに関する協議を促進するための覚書（MoU）に署名した。

　　公式の共同発表によると、香港とサウジアラビアの当局はまた、トークン化、決済インフラ、監督技術などの分野での専門知識を共有する機会を得た。「サウジアラビア王国と香港との間には、経済、貿易、持続可能な開発、金融、フィンテックの分野で協力するための大きな余地がある」と、HKMAのエディ・ユエ最高経営責任者（CEO）は語った。

　　SAMAのアイマン・アルサヤリ総裁は、MoUは香港とサウジアラビアの関係の継続的な発展を促進するだけでなく、「将来に役立つ」と述べた。

　　この発表では、ビットコイン（BTC）などの仮想通貨に関連する協力が含まれるかどうかは明示されていない。一方、サウジアラビア政府は近年、仮想通貨の推進計画については公に語っておらず、2019年にビットコインが「法的主体によって認識されていない」と警告するだけだった。

　　香港はすでにいくつかの国際間トークン化イニシアチブに参加している。過去にはタイの中央銀行と協力して中央銀行デジタル通貨（CBDC）分野での共同プロジェクトを実施している。