ワールドコイン（WLD）はピークから70％下落　10月までは2ドル前後で推移か【仮想通貨価格分析】

　　Yashu Gola

　　2023年07月29日 22:44

　　ワールドコイン（WLD）はピークから70％下落 10月までは2ドル前後で推移か

　　主要な仮想通貨取引所での不安定なデビュー後、ワールドコイン（WLD）の価格は安定しているようだ。

　　7月29日、WLDの価格は約6%上昇し、1WLD＝2.35ドルとなった。だが、これは市場デビュー時のピーク7.50ドルから70%下落している。現在、WLDは2～2.50ドルのレンジ内に留まっている。

　　WLDは10月まで2ドル前後で推移か

　　注目すべきは、WLDがOpenAIのサム・アルトマン氏が7月24日に立ち上げたワールドコイン財団の一部であることだ。このトークンは最大発行枚数が1億4300万枚で、そのうち4300万枚が「エアドロップ」によりワールドコインのアプリユーザーに配布される。ユーザーは「オーブ」という装置を使って本人確認することで、ユーザー1人あたり25WLDを受け取ることができる。

　　残りの1億枚のトークンは、2023年10月まで米国外のマーケットメーカーに貸し出されている。これらのマーケットメーカーはWLDトークンを返却するか、1トークンあたり2ドル＋（0.04ドル×X）で購入することができる。ここでXは、購入されるトークンの数を100万で割った数である。

　　結果として、WLDの価格は2ドルレベルで固定されているように見える。これは、カイコリサーチによれば、ワールドコインが潜在的なユーザーに対してトークンを魅力的に保つ戦略である可能性がある。「まだ存在しないトークン25枚を得るために人々に目をスキャンさせるのは困難だ。トークンの価格がたとえば0.10ドルであっても、それは難しいだろう」とカイコは最新のレポートで述べ、「現在、25WLDのトークンは50ドル以上の価値があり、おそらく次の3ヶ月間はその範囲内にとどまるだろう。これまでのところ、これは人々が登録して虹彩スキャンする誘因になっているようだ」と付け加えている。

　　ワールドコインのテクニカル分析

　　Dune Analyticsによると、WLDトークンを保有するオプティミズムウォレットの総数は、7月24日以降、約30万5000に跳ね上がった。

　　一方、同じ期間にWLDの送金量は減少した。これらの指標は、大半のトレーダーがトークンを保有することを選択していることを示唆する。

　　新たに立ち上げられたトークンであるWLDは、長期的な価格分析を行うための十分な取引データを持っていない。しかし、短期間のチャートでは、ワールドコイントークンは上昇チャネルパターン内で変動しているように見える。

　　6月29日時点で、価格はチャネルの下側のトレンドライン近くで取引され、2.35～2.40ドルのレンジ（上記チャート内の「レジスタンス1」）への反発を見込んでいる。この範囲は上側のトレンドラインと一致している。

　　上側のトレンドラインを上回る終値が出れば、WLDのさらなる上昇の可能性が高まる。3Qには2.50～2.56ドルのレンジ（レジスタンス2）への上昇が見込まれ、現在の価格水準から約12%上昇することになる。

　　一方、下側のトレンドラインを割り込むと、WLDの価格は2.15～2.20ドルのレンジ（サポート1）に入る可能性がある。下側のトレンドラインを下回る終値が出れば、次の下方目標として2～2.10ドル範囲のテストが見込まれ、現在の価格水準から約10%下落する。