破産判事、テラフォームラボにFTX事業体の召喚を許可

　　Turner Wright

　　2023年08月02日 07:38

　　破産判事、テラフォームラボにFTX事業体の召喚を許可

　　仮想通貨取引所FTXの破産事件を審理している裁判官は、テラフォームラボに対して、米証券取引委員会（SEC）が提起した訴訟で証拠となる情報の召喚を許可する命令を出した。

　　デラウェア地区の米破産裁判所で7月31日に提出された書類によると、ジョン・ドーシー裁判官は、テラフォームラボがFTX TradingおよびFTX USに対して証拠収集を目的とした召喚状を送ることを許可した。これは、SECからの詐欺疑惑に対する弁護の一環だ。テラフォームラボは7月19日の提出書類で、同社のアルゴリズム型ステーブルコインとガバナンストークンの失敗は、おそらくアラメダリサーチが関与する空売りからの組織的な攻撃の結果だと主張している。

　　命令では、「債務者であるFTXは、SECによる訴訟における既存の保護命令、またはFTXとテラフォームラボ間で結ばれた任意の機密保持契約に従って、召喚状への応答として何らかの情報提出を行うことができる」と記載されている。

　　裁判所に提出された書類によると、FTXの債務者の弁護士は 「正式な異議なし」として裁判所命令に同意した。テラフォームラボは、2022年5月頃、FTXが破綻する中で、FTXの事業体に関連する空売り業者が使用するデジタルウォレットに関する記録の召喚を要請した。

　　テラフォームラボは2022年に倒産した最初の仮想通貨企業の1つで、市場の大暴落の一因となり、多くのトークンの価格が下落した。FTXは2022年11月に破産を申請した。

　　テラフォームラボの共同設立者の一人であるド・クォン氏は、虚偽の旅行書類を使用した罪で有罪判決を受け、現在モンテネグロの刑務所で4ヶ月の刑に服している。彼はまた、詐欺容疑で米国または韓国への身柄引き渡しに直面する可能性がある。