プーチン大統領、デジタル・ルーブル導入に関する法律に署名

　　Helen Partz

　　2023年07月25日 08:44

　　プーチン大統領、デジタル・ルーブル導入に関する法律に署名

　　プーチン大統領が7月24日、デジタルルーブル法案に署名した。ロシアは、中央銀行デジタル通貨（CBDC）に向けて前進しているようだ。

　　この承認により、デジタルルーブル法は公式に2023年8月1日から施行されることになり、全条文のうち1つを除いてすべてが実施可能となる。

　　第三条には、ロシアの連邦法律に対する複数の修正案が含まれており、これには破産法と相続法が含まれる。これらは2024年8月から施行される予定だ。

　　新しい法律は、ロシアの中央銀行にCBDCを消費者向けに8月に開始する権限を正式に与える。以前、政府はスベルバンクなどの大手銀行13行と協力して4月に試験を開始することを予定していた。

　　新たに署名された法律によると、ロシアの中央銀行がデジタルルーブルの主要な運営者となり、資産に対する責任を持つことになる。デジタルルーブルは支払いと送金目的で設計されており、投資目的は想定していない。

　　デジタルルーブルは、現金と非現金ルーブルと並ぶ3つ目の通貨形態として機能することが予想される。ロシアの市民はCBDCを使用することを強制されず、デジタルルーブルの使用は個々の選択に任せられることになる。これはロシア銀行のエリヴィラ・ナビウリナ総裁が7月24日に明言したものだ。彼女は次のように述べている。

　　「誰もデジタルルーブルを使うように強制されることはない。しかし、我々はそれが市民と企業の両方にとってより便利で安価になり、使い始めることを強く希望している。これは新たな機会だ。」

　　ロシア銀行の副総裁であるオルガ・スコロボガートヴァ氏によると、政府は2025年や2027年でもデジタルルーブルのロシアでの大規模な普及を期待していないという。

　　このニュースは、ロシアのドゥーマ（下院）がデジタルルーブル法案を7月11日の第三読会で通過させた直後に伝えられたものだ。連邦評議会はその後、7月19日に法案を承認した。公式記録によると、デジタルルーブル法案は最初に2022年12月に登録された。

　　CBDCの法律制度について急速に進展している一方で、ロシアの立法者たちは、過去に何度も遅延があった後、仮想通貨規制の導入を延期している。

　　5月には、ドゥーマの議員であるアナトリー・アクサコフ氏が、仮想通貨マイニング、課税、国際決済に関連した4つの法案を通過させると約束した。しかし、これらの法案はそれ以来あまり進展していないようだ。