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「暗号資産法案にまさかの援軍」米警察組織が異例の支持表明――CLARITY法成立なら“世界のルール”がアメリカ主導に

「暗号資産法案にまさかの援軍」米警察組織が異例の支持表明――CLARITY法成立なら“世界のルール”がアメリカ主導に WikiBit 2026-07-16 16:45

米暗号資産市場の包括規制法案「CLARITY法」が、2つ目となる全米規模の法執行機関から支持を獲得した。一方でDeFi(分散型金融)の免責規定には修正を要求。8月の上院休会まで残された時間はわずか数週間。米国が暗号資産の主導権を握るか、それとも他国に奪われるか――運命のカウントダウンが始まっている。

  米国の暗号資産業界が「今年最大の勝負どころ」と位置付ける包括規制法案「デジタル資産市場明確化法(CLARITY法)」に、思わぬ援軍が現れた。

  米連邦法執行官協会(FLEOA)は7月10日、米上院銀行委員会へ書簡を提出し、CLARITY法への支持を正式表明した。ただし全面的な賛成ではなく、DeFi(分散型金融)に関する責任範囲をより明確にするよう法案修正も求めている。

  この支持表明は、8月8日に予定される米上院の夏季休会を目前に控えたタイミングで行われた。業界関係者の間では、この休会前に成立できなければ、法案成立は数年単位で遠のく可能性があるとの見方が強まっている。

  「3万人超の捜査官」が支持した意味

  ブロックチェーン協会の最高政策責任者リンゼイ・フレイザー氏は、この支持について大きな意味があると評価する。

  FLEOAは3万人以上の連邦法執行官を代表する団体であり、金融犯罪捜査の現場を熟知した組織だ。同氏は、今回の書簡が

  • マネーロンダリング対策(AML)の強化
  • 捜査機関同士の情報共有の改善
  • 既存の刑事捜査権限の維持

  といった点を評価していると説明した。

  今回の支持は、全米黒人法執行幹部協会(NOBLE)が支持を表明してから9日後の出来事だ。

  これにより、「CLARITY法は暗号資産犯罪の取り締まりを弱める」という批判に対し、法執行機関側から反論材料が揃いつつある。

Source: Patrick Witt

  ただし「DeFiは修正すべき」

  もっとも、FLEOAは法案をそのまま支持したわけではない。

  同団体は議会に対し、以下の修正を要望している。

  • DeFi事業者への保護規定を限定する
  • 分散型金融システムで誰が責任を負うのか明確化する
  • 「分散型」を名乗って規制逃れする企業を防ぐ
  • 故意(Specific Intent)の要件を見直し、刑事責任を立証しやすくする
  • 現行の連邦捜査権限を制限しないことを法文上で明記する

  一方でフレイザー氏は、こうした技術的な修正には前向きな姿勢を示しながらも、「犯罪行為」と「利用者資産を預からないソフトウェア開発」を同一視してはならないと警告した。

  同氏は

  「開発者を守ることと、法執行機関の権限を維持することは両立できる」

  と述べ、今回の支持表明はそのバランスが実現可能であることを示しているとの認識を示した。

  ホワイトハウスも巻き込む攻防

  実はこの法案を巡っては、6月にも激しい攻防が繰り広げられていた。

  全米地方検事協会など4つの法執行団体は、法案604条について懸念を表明。

  この条項は、分散型プラットフォーム上で利用者が違法行為を行った場合でも、開発者の責任を限定する内容となっている。

  法執行機関側は、この規定によって広範な免責が生まれ、暗号資産犯罪の捜査が難しくなる恐れがあると主張した。

  こうした反発を受け、ホワイトハウスは6月下旬、反対する法執行団体との協議を実施。

  さらに7月には、当初法案に反対していた「全米主要郡保安官協会(Major County Sheriffs of America)」も反対を取り下げ、中立へと立場を変更している。

  残された時間はあと数週間

  法案成立まで残された時間はわずかだ。

  8月8日の上院休会まで4週間を切る中、この期間内に法案を成立させられるかが最大の焦点となっている。

  暗号資産推進派として知られるシンシア・ルミス上院議員は7月8日、危機感をあらわにした。

  「2030年までに実効性のある暗号資産法を成立させる最後のチャンスかもしれない。」

  さらに同議員は、

  「CLARITY法を成立させられなければ、暗号資産のルールは他国が作ることになる。そして米国は、その後10年間、追いかける立場になるだろう」

  と警告している。

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