ノードの実行方法

　　・ノードとは何か、ノードの重要性

　　・フルノードとライトノードの違い

　　・ノードを動作させるための必要な基本技術要件

　　・ノードを動作させるためのガイド

　　これまで、『暗号通貨を学ぶ』では暗号通貨について基礎知識を学んできました。投資家は、暗号通貨を新たな投資対象とし、貯蓄したり、取引可能な資産とします。

　　しかしながら、まだ取り上げていないことがあります。1つの「ノード」を実行することによってブロックチェーンをサポートすることが最も重要であることです。

　　暗号通貨はネットワーク効果の指数強度を前提としており、ネットワークの実行を支援することでネットワークのパワーに貢献することができます。

　　それでは、ビットコインノードをどのように実行するかを見ていきます。

　　ノードとは？

　　ビットコインブロックチェーンにおいて、ノードは、ビットコインのキー機能をサポートするプログラムであり、取引および記憶取引を検証します。検証されたブロックはブロックチェーンに追加され、ブロックチェーンは増加し続けます。つまり、ノードを実行することは、ビットコインをサポートおよび発展させるということです。

　　ノードは、通信のエンドポイントとして、または異なる機能を実行することができる再分配として機能します。

　　暗号通貨のインターフェースに接続するデバイスは、ブロックチェーンネットワークを通じて互いに通信するという意味で、ノードと呼ばれます。

　　ノードはまた、ビットコインのp2pプロトコルを使用することにより、デバイスのブロックチェーンネットワーク内のブロックとトランザクションに関する情報を送信することができます。

　　各ノードにはあらかじめ定義された機能があるため、さまざまなタイプのビットコインノードが存在します。

　　フルノード

　　フルノードブロックチェーンネットワーク上で発生するすべての取引の検証、認証、保存を担います。また、コアサーバーとして機能するため、データ量が多くなるのが特徴です。このようなデータ負荷を考えると、フルノードの運用は高価であり、高度な計算能力と稼働力が必要となります。Datalight社の調査によると、今ビットコインのネットワーク上では1万以上のフルノードが稼働しているとのことです。

　　ビットコインネットワークの全体的なセキュリティと有効性に加えて、フルノードは他のノードとは異なる特異性があります。

　　その特徴としては以下の2つです。

　　フルノードは、ブロックチェーンに新しいブロックを追加する前に、各デジタル署名の真正性を検査する必要があること。

　　フルノードは、プロトコルに従わない取引やブロックを拒否する権限を持っていること。

　　ライトウェイトノード

　　ライトウェイトノードは、フルノードとは異なり、取引を記録していないため、ビットコインネットワークのセキュリティに貢献しません。

　　入金確認の簡易化クライアントとしても知られるこれらのノードは、ユーザーがブロックチェーンの全コピーをダウンロードする必要なく、取引がブロックに含まれているかどうかをチェックすることを可能にします。基本的に、ライトウェイトノードは通信のエンドポイントとしてネットワークに参加します。

　　マイナーはノードではない

　　フルノードがすべての取引を検証し、ブロックチェーンの完全なコピーを持っているのに対し、マイナーはノードが保持するブロックを作成します。そして、マイナーは1つの取引に約10分間に取り組み、暗号パズルを解いて、そのデータを保存するための最適な組み合わせを考え出します。

　　一方、ノードはデータを検証した後、その結果を永久に記録します。つまり、マイナーとノードは全く別物なのですが、ビットコインの言葉の互換性から、この2つが混同されることがあるのです。

　　ビットコインノードを運用するメリット

　　ビットコインのフルノードを運行するこ都に対して報酬はありませんが、以下の通りメリットもあります

　　・ビットコインのフルノードを実行すると、取引の安全性が高まります。1日に複数のビットコイン取引を行う場合、取引に関する更新情報にビットコインのブロックチェーンから直接アクセスすることができます。

　　・ビットコインネットワークを強化することです。フルノードを実行することで、ビットコインのコンセンサスルールを実施し、ルール違反の取引を拒否する権限を持つことができます。さらに、ビットコインのブロックチェーンのコピーものが多く存在するほど、プラットフォームの耐障害性は高まります。つまり、セキュリティの向上に貢献するだけでなく、ビットコインのネットワークを強化することができます。

　　・独自の知識を得ること。投資家やホルダーであれば、市場を動かすような大きな取引を監視することができます。実際、Lennart Anteが発表した研究論文では、投資家は自分でビットコインノードを動かして市場を評価することを推奨しています。

　　・プライバシーを確保すること。ノード以外では、ビットコインの取引は第三者を介して処理されます。プライバシーを気にする人は、ビットコインのプライバシーシステムを最大限に活用するために、自分でビットコインノードを実行する必要があります。

　　・ガバナンス面で、ハードフォークの場合、ビットコインフルノードはどのチェーンに参加するかを選択することができます。つまり、ビットコインのフルノードを運営していれば、ビットコインプロトコルのガバナンスに関与することができるのです。

　　ビットコインノードの実行手順

　　ビットコインノードを運営することで、暗号通貨の革命に積極的に支援し、通貨システムの形成も支援することができます。プロセスを開始する前に、ビットコインノードの実行に関連するリスクと要件を知っておく必須事項があります。下記で説明します。

　　1.口座の安全性

　　ビットコインノードを運用する場合、ビットコインをビットコイン口座に保存することができますが、他の暗号ウォレットを運用する場合と同様に安全策を講じる必要があります。

　　2.フルノードに必要な最低条件

　　・最新バージョンのオペレーティング・ソフトウェアがインストールされたデスクトップまたはノートパソコン。

　　・200GBの空き容量、最低100mb/sの読み取り/書き込み速度。

　　・2GBのランダムアクセスメモリー。

　　・500kb/s以上の高速インターネット接続環境。

　　・アップロード制限のない接続環境、またはアップロード制限の高い接続環境。

　　・ノードを実行するために1日6時間以上。

　　注意：ほとんどのオペレーティングシステムでは、スクリーンセーバーが起動すると同時にコンピュータが低電力モードになるため、デスクトップが最適な状態で動作していることを確認してください。これは、トラフィックを停止または減速させます。

　　3.発生可能なトラブル

　　・現在の居住国がビットコインを禁止しているかとうかを確認してください。

　　・ビットコインノードの実行を維持するために、インターネット接続の帯域をサービスプロバイダーで確認してください。

　　・他のブロックチェーンと同様に、スパマーもビットコインブロックチェーンに悪意を持とうとしています。しかし、ビットコインのネットワークは安全であり、ハードウェアに影響を与えることはありませんので、ご安心ください。アンチウイルスプログラムによっては、ビットコインノードの実行が困難になる場合がありますので、プロセスを開始する前に、システムのアンチウイルスソフトウェアを確認してください。

　　・ビットコインネットワークを弱体化させたいハッカーやスパマーは、フルビットコインノードを攻撃する可能性があります。そのため、ご自身のハードウェアが攻撃されないように、予防策を講じてください。

　　4.ビットコインノードを実行するためのオプション

　　ビットコインのフルノードを動かすには、以下の3つの選択肢があります。

　　仮想プライベートネットワーク（VPN）上で実行すること。

　　Lighting In A Box、Raspiblitz、Nodl、Casa Nodeなどのような「箱入り」ソリューションで実行すること。

　　Raspberry PI 4のような、ビットコインネットワーク上でフルノードを実行する能力を持つミニコンピュータにカスタマイズされたソリューションで実行すること。

　　5.VPN上でビットコインノードを実行する

　　ここでは、最初のオプションとしてVPN上でノードを実行することです。

　　ステップ1：まず、ビットコインノードを動作させるためのハードウェアを準備します。

　　ステップ2：ビットコインノードを実行するために使用したいオペレーティングシステムを選択します。Windows (7,8, or 10), Linux (Debian, Ubuntu, etc), Mac OSなどがあります。Raspberry PIのようなカスタマイズされたソリューションを選択した場合、Umbrelを使用することができます。

　　ステップ3：以下の手順を使用して、ハードウェアにビットコインをインストールします。

　　ステップ4：以下の手順で、ポート8333を許可するようにルーターを設定します。

　　a) ルーターにログインし、ポートフォワーディング（仮想サーバー）セクションを探します。これは「NAT」セクションにあります。

　　b) 自身のIPアドレスを入力します。

　　c) 外部ポートと内部ポートの両方に「8333」と入力します。

　　d) 「プロトコル」セクションでTCP/UDPを選択します。

　　e) 適用/保存をクリックします。

　　6.ノードが到達可能かどうか確認する

　　ビットコインノードが到達可能かどうかを「earn.com」などのウェブサイトで確認することができます。

　　ノードを実行する

　　フルノードは、ビットコインが「サトシ氏」の意図した通り、分散型のP2Pの現金システムとして機能するために不可欠です。

　　ノードの運営には直接的な金銭的報酬はありませんが、ビットコインの仕組みに関する知識を深めるには最適な方法です。ビットコインを受け入れるビジネスとして、またはノードを運営することで指先のデータから価値を引き出す投資家として、利益を得ることができるかもしれません。

　　このように、あらゆる制限のない新たな金融システムを支援し、成長させることで、新しい経済自由を与えることができるのです