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Web3ゲームの夢、また崩壊 YGGが35人削減、ゲーム出版を捨てAIへ逃げ込む

Web3ゲームの夢、また崩壊 YGGが35人削減、ゲーム出版を捨てAIへ逃げ込む WikiBit 2026-07-09 12:35

暗号資産市場とゲーム市場の二重苦に沈むなか、イールド・ギルド・ゲームスは、YGGプレイ事業について「もはや商業的に持続不可能」と判断した。

  暗号資産ゲーム企業のイールド・ギルド・ゲームス(Yield Guild Games、YGG)は、暗号資産ゲームの出版部門「YGGプレイ」を閉鎖し、今後は人工知能(AI)にデータを供給する事業へ舵を切ると明らかにした。

  YGGは月曜日、従業員35人を削減するとも発表した。長引く暗号資産市場の低迷に加え、ビデオゲーム出版市場も「同じくらい過酷」な状況にあり、YGGプレイは「商業的に持続不可能」になったという。

  同社は、10月10日に起きた大規模な市場暴落が「個人投資家の市場心理を根本から変えてしまった」と説明。「暗号資産の消費者市場やWeb3ゲーム出版市場が、近い将来に十分回復するとは考えていない」とした。

  今回の人員削減は、今年に入って暗号資産企業が削減した5000人超の雇用にさらに上乗せされる形となる。多くの企業が暗号資産市場の低迷を理由に挙げる一方で、AIがもたらす新たな機会へ経営資源を振り向ける動きも目立つ。

  YGGの共同創業者ギャビー・ディゾン氏はこう語った。

  「YGGプレイを終了するという決断は重いものです。しかしこれは市場に基づく判断であり、プロダクトに対する判断ではありません。これほど厳しい状況のなかで、チームが成し遂げたことを誇りに思っています」

Source: Yield Guild Games

  YGGによれば、YGGプレイのウェブサイト、ゲーム起動用のウェブアプリ、コミュニティ向け報酬サイトは閉鎖される。さらに、サードパーティー製ゲームへのマーケティング支援も終了する。

  同社のボードゲーム風ブラウザゲーム「LOLランド」と、パズルゲーム「ワイフ・スイーパー」も提供を終了する。一方で、野球ゲーム「ギガチャドバット」とバトルゲーム「ラグナロク・ブレイカー」のWeb3版は、通常通り継続される。

  YGGは、YGGプレイの終了と組織再編によって、事業運営の余力を4年分まで延ばせるとしている。同社の財務資産は第1四半期末時点で2060万ドル、円換算で約33億5000万円だった。

  イールド・ギルド、AIデータへ方針転換

  イールド・ギルド・ゲームスは今後、リソースを「AIデータ経済」に振り向け、AIモデルの学習に利用できる情報を提供していく方針だ。

  まずはゲーム関連データセットを供給するパイプラインを構築する。同社によれば、世界中に広がるコミュニティは「ただゲームをプレイするだけで、こうした行動データセットを生み出すことができる」という。

  同社は、この方向転換を「自然な次の一歩」と表現している。ビデオゲームのプレイヤーは、常に複雑で瞬時の判断を下しており、そのデータはAIネットワークが「人間の非合理性」や「創発的な行動」を理解する手助けになるというわけだ。

  2026年、暗号資産業界の人員削減は5000人超に

  暗号資産業界では今年に入り、すでに5000人を超える雇用が削減されている。

  最大規模だったのは2月のブロック(Block Inc.)で、当時の従業員の約半数にあたる4000人を削減した。

  先月には、暗号資産インフラ企業ビットゴー(BitGo)が従業員の15%、推定90人を削減。ロビンフッド(Robinhood)も従業員の10%を削減した。

  さらに年初には、クラーケン(Kraken)が150人を削減し、コインベース(Coinbase)も700人を削減している。ジェミナイ(Gemini)は2月に200人を削減し、クリプト・ドットコム(Crypto.com)もその翌月に約180人を削減した。いずれもAIの活用を理由の一つに挙げている。

  暗号資産ゲームの旗手と見られてきたYGGでさえ、もはやゲーム出版だけでは持ちこたえられない。Web3ゲームの夢はしぼみ、次にすがる先はAI。市場の冷え込みは、業界の看板企業にも容赦なく迫っている。

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