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AIに聞いた内容、全部見られてる?プライバシー重視のベニスAIが6500万ドル調達でユニコーンに

AIに聞いた内容、全部見られてる?プライバシー重視のベニスAIが6500万ドル調達でユニコーンに WikiBit 2026-07-03 18:08

今回の資金調達は、2024年5月に産声を上げたベニスAIにとって、初の外部マネー受け入れとなる。

  エリック・ボーヒーズ氏が創業したベニスAIが、シリーズAラウンドで6500万ドル(約105億円)を調達し、評価額10億ドル(約1610億円)のユニコーン企業となった。

  今回の資金調達はドラゴンフライが主導し、コインベース・ベンチャーズ、Fプライム、ノース・アイランド・ベンチャーズ、モルガン・クリークなどが参加した。水曜日に発表されたこのラウンドは、同社が2024年に立ち上がって以来、初めての外部資本の調達となる。

  今回の資金調達は、AIをめぐるプライバシー不安が一段と強まるなかで実施された。アンソロピックは同じ月、最新AIモデル2種について、海外からのアクセスを突然制限せざるを得なくなった。さらにその数週間前には、オープンAIがChatGPTのデータを第三者と共有したとして、集団訴訟で訴えられている。こうした動きは、プライバシー重視型AIプラットフォームへの関心を高める材料となっている。

  ボーヒーズ氏は水曜日、Xへの投稿でこう述べた。

  「この資本は、人類とAIの関わりにおける合衆国憲法修正第1条および第4条を守るために使われる」

  修正第1条は、言論の自由を含む5つの基本的自由を保護する米国憲法の一部である。修正第4条は、政府による不合理な捜索や押収から人々を守るものだ。

  ベニスAI、プライバシー重視のユーザーを取り込む

  ベニスAIは、350万人のユーザーを抱えていると主張している。同社は200以上のAIモデルへのアクセスを提供しているが、ユーザーとモデルの間にプロキシを挟む仕組みを採用している。これにより、ユーザーは自分が望むプライバシーのレベルを選べる。

  オープンAI、アンソロピック、xAI、グーグルのモデルについては、このプロキシがユーザーのIPアドレス、アカウント情報、セッションデータを隠す。他のモデルでは、さらに高いレベルのプライバシーも提供される。

Source: Erik Voorhees

  ドラゴンフライのマネージングパートナーであるハシーブ・クレシ氏は水曜日、こう語った。

  「知性を誰が支配するのか。それこそが、これからの10年を決定づける戦いになる」

  同氏はさらに、AIの配信スタックを握る者は、人々の内面を直接のぞき見る窓を手にすることになると指摘した。彼らはすべてのチャットを記録し、それを学習に使い、求められれば提出する。そして最後には、人類がかつて築いたなかで最も強力なシステムに、どの条件でアクセスできるのかまで決めてしまう、というわけだ。

  ボーヒーズ氏によれば、今回調達した資金は、自社のデータセンターインフラのさらなる整備に充てられる。高額なコストでGPUを借り続けるのではなく、自社プラットフォームを動かすGPUを保有する体制を目指すという。

  残りの資金は、顧客基盤の拡大、新市場への進出、人材採用、そして「付加価値のある事業」の買収に使われる予定だ。

  ベニス・トークンは水曜日に6%上昇した。

Venice Token rose 6% on Wednesday. Source: X

  AIプライバシー問題に集まる視線

  今回の資金調達は、AIモデル利用時のユーザープライバシーをめぐる懸念が高まるなかで行われた。

  今年初め、弁護士らはコインテレグラフに対し、法律問題についてAIに相談したユーザーのチャットログが、裁判で不利な証拠として使われる可能性があると語っていた。

  関連記事: ビットコイン採掘業者がAI時代の勝ち組に?「電力インフラ」が金の卵になる理由

  2月には、イーサリアム財団のAI責任者であるダヴィデ・クラピス氏と、イーサリアム共同創業者のヴィタリック・ブテリン氏が、ゼロ知識証明などの手法を使い、大規模言語モデルとのやり取りを非公開に保つ方法を提案した。

  AI利用時のプライバシーをめぐる議論は、5月に再び燃え上がった。カリフォルニア州の連邦裁判所に、オープンAIがChatGPTユーザーの私的データをグーグルとメタに開示したとして、集団訴訟案が提出されたのだ。

  訴状では、オープンAIがChatGPT.comのウェブサイトにメタ・ピクセルとグーグル・アナリティクスを埋め込んでいたと主張している。ユーザーが質問を送信すると、同サイトは広告クッキーや個人を識別できる情報とともに、重複したデータをメタとグーグルに送信していたとされる。そして、その情報はユーザーに広告をターゲティングするために使われていたという。

  AIが人間の思考、悩み、仕事、法律相談にまで入り込む時代に、問題はもはや「便利かどうか」だけではない。誰がその会話を握り、どこまで記録し、誰に渡すのか。ベニスAIのユニコーン化は、AIプライバシーをめぐる不安そのものが、巨大な市場になりつつあることを物語っている。

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