WikiBit 2026-07-09 12:35スウィフトエックスは、もはや「ただの暗号資産取引所」では終わらない――。同社の暫定共同CEOアンドレア・ユエン氏は、決済サービスの提供を可能にするライセンス取得を受け、今後の事業拡大に含みを持たせた。
オーストラリアの暗号資産取引所スウィフトエックスが、同国の市場規制当局からライセンスを取得したことを受け、暗号資産決済分野での商機を探る方針を明らかにした。
スウィフトエックスは水曜日、オーストラリア金融サービスライセンス(AFSL)を取得したと発表した。これにより、コインベース、BTCマーケッツ、クリプトドットコムなどの仲間入りを果たした格好だ。
このライセンスにより、同社は個人投資家向けに暗号資産オプションや先物といったデリバティブ商品を提供できるようになる。さらに、非現金決済機能の認可も含まれており、企業や個人顧客向けに決済サービスを展開する道も開けた。ただし、現物の暗号資産取引を提供するためのAFSLは保有していない。
「スウィフトエックスは今後、単なる暗号資産の現物取引所ではなくなります」
同社の暫定共同CEO、アンドレア・ユエン氏はコインテレグラフにそう語った。
「とりわけ、クレジットカード手数料の上乗せに関する国内ルールの変更を受け、決済分野には大きなチャンスがあると見ています」
オーストラリアでは10月1日から、事業者がビザやマスターカードのデビットカード・クレジットカード決済に追加手数料を上乗せすることが禁止される。これにより、加盟店側はそのコストを自ら負担せざるを得なくなるため、より安価な決済インフラを模索する可能性がある。
そこでスウィフトエックスが売り込もうとしているのが、暗号資産とステーブルコインだ。
「暗号資産決済とステーブルコインは、今後加盟店が背負うことになるかもしれない取引コストを引き下げる機会を提供します」
ユエン氏はそう付け加えた。
一方で、スウィフトエックスは海外展開の機会も見据えている。同社はすでにニュージーランドと米国の顧客にサービスを提供しており、かつては英国進出も視野に入れていた。2022年3月には、英国の金融行動監視機構(FCA)に申請を行っている。
「今後は、規制の整ったオーストラリア市場を足場に、海外での存在感を広げていきたいと考えています」
ユエン氏はそう語った。
AFSL義務は2027年に本格施行
AFSLを持つ暗号資産企業は、他の金融会社と同じコンプライアンス上の義務を負うことになる。
これまで暗号資産取引所に求められていたのは、主にマネーロンダリング対策と本人確認、いわゆるKYCの体制整備だった。だが、4月に可決された法律により、ほとんどの暗号資産企業は2027年4月9日からAFSLの保有を義務づけられる。
「規制された金融サービス事業者になるというのは、極めて大きな責任です」
ユエン氏はそう強調した。
現時点でAFSLを取得している暗号資産取引所はまだ少数にとどまる。名前が挙がるのは、コインベース、BTCマーケッツ、クリプトドットコム、そしてクーコインなどだ。
こうした動きは、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)が暗号資産企業に対し、AFSL申請の猶予期間を9月30日まで延長した直後のことでもある。ASICによると、昨年10月以降、暗号資産関連企業からおよそ30件のライセンス申請を受け取っているという。
オーストラリアで暗号資産保有率が上昇
オーストラリアの暗号資産取引所インディペンデント・リザーブの調査によると、現在、オーストラリア人の33%が暗号資産を保有しているという。2025年の31%から上昇した。
インディペンデント・リザーブのCEO、エイドリアン・プシェロズニー氏はこう語る。
「若いオーストラリア人は、伝統的な資産形成の道筋、とりわけ住宅所有がますます手の届かないものになっているという経済的現実に直面しています」
「その結果、多くの人々が、従来型のポートフォリオよりも歴史的に高いリターンをもたらしてきた代替資産を探るようになっています。そして暗号資産は、自然とその選択肢のひとつになっているのです」
なかでもビットコインは依然として圧倒的な存在感を放つ。調査回答者のうち、71%がビットコインを保有していたという。
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